スペイン、アンダルシアを車で旅をしたときのこと。
そこに広がる白い村目指し、セビリヤから国道をゆっくり走る。
太陽が燦燦と降り注ぐ、五月の日。
お目あての白い村に行く途中、街道沿いのなんでもないレストランに立ち寄った。
数席だけの小さな店で、客はほかに誰もいない。
ツナサラダとサンドイッチをオーダーした。
眠そうな店員に、外のテラスで食べていいかを聞くと、
「もちろん」とにこっと笑った。
ご飯を待っていると、ふと一匹の猫が現れた。
いや、一匹かと思ったら二匹だった。
青い目をした、まだ子どもの猫である。
二匹は、にゃーにゃーといいながら、私たちに頭をこすりつけてきた。
見た目は違うけど、しぐさがそっくり。
どうも兄弟らしい。
二匹がじっと見つめている。
何でもないレストランにこんな二匹がいたなんて。
なんとも嬉しい旅の始まりだった。